2011年1月14日金曜日

2代目ねぎ取り名人


生前祖父に「今日ねぎを使いたいから1、2本取って来て」と言うと、畑から収穫してきてくれました。でも、1、2本と言っているのに、なぜか10本くらい取ってきてしまう祖父。「畑に行けば新鮮なねぎが手に入るんだから、使う分だけ取ってきた方が瑞々しくて美味しいよ。取ると途端に乾燥しちゃう!」と、毎回祖父に小言を言っていました。それでも祖父はニコニコしながら何にも言わず、毎回大量のねぎを取ってきました。

そんな祖父が亡くなり、ねぎは自分で取る事になり、そして初めて色々な事を知りました。まず、1~2本くらいずつ植えてあると思っていたら、写真のように1株10本くらいの単位で植わっていました。そして収穫する時は、この1株を丸ごと抜くのです。また、1株を力ずくで抜こうとすると、ブチッと無残にも上の緑色の部分だけが取れてしまいます。スコップを根元付近に入れて、上手く根っこを土から開放してあげてから丁寧に引き抜く事がコツのようです。

ねぎを取るたび、祖父の顔が浮かびます。「なんでおじいちゃんは、1~2本取るのが難しい事を言ってくれなかったのだろう」と思い、威勢の良い孫娘に文句も言わずニコニコしていた温厚な祖父に、胸がキュンとなります。
そして今、どうやら他の家族は上手くねぎが抜けないらしく、2代目ねぎ取りとなった私は家族のリクエストがあるといつでも畑へ。そして気付いた事がもう1つ。「家の中で自分の役目がある事の誇り」・・・単なるねぎ取りでも、自分が家族の為にできる事、家族に頼られる事があることの大切さを知りました。祖父はそんな誇りを持っていたから、最後までニコニコ笑ってくれていたのだと思います。

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